2017年9月11日
カテゴリー:
創業融資①~役割分担の明確化~
365日ブログ
42日目
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です
過去数回にわたりメインバンクの選び方
融資の2つの考え方
利息の2つの考え方
を書きました
今週は創業融資に絞って複数回書きていきます
僕が今30代前半ということもあり、
ちょうどそのタイミングで独立開業する方が多く、
手持ちキャッシュが不足しているというお悩みから
よくご相談を受けるテーマです
独立開業する方は
その道のバリバリのプロで熱い想いをお持ちです
ただ、
その熱い想いを数字に落とし込んだり
言語化するのが苦手な方は少なくありません
例えば、
家を作りたい
と思っても、
プロではないので
設計・構造・素材の詳しいことは
わからりません
家を作りたい人のこだわり・気持ち・イメージをくみ取って
具体化していくのが設計を担当する建築士
カラーリングの提案をする
インテリアコーディネーター
実際に施行する現場の職人の方
です
・独立して稼ぎたい!
・美味しい料理を届けたい!
・社会の○○問題を解決したい!
・もっといいサービスを届けたい!
その熱い想いを
ビジョンとして言語化し、
事業計画で数値計画を作り、
行動計画に落とし込み、
融資担当者と交渉をして
実現をサポートしていくのは
専門化の役割です
一方で残念な話も聞きます
新規で独立したいという方で
高額な融資を希望の方だったんですが、
ヒアリングをしていくと
ご自身の都合の良いこと
ばっかりおっしゃる方でした
具体的には
・借入の名義を自分ではなく親族にする
・お店のコンセプトの欠如(売上至上主義)
・キャリアの不足(アルバイト経験のみ、管理職の経験無し)
・自己資金0
という状況でした
僕はどうしても違和感があり
依頼をお断りしました
この方は別の専門家に依頼をしたのか、
お店自体はその後オープンしたようです
ですが、6ヶ月ほどで閉店したようでした
いろんな統計のデータはあり
若干誤差があると思いますが、
日本の企業は7割が赤字
10年後の生存確率は10%と言われています
そのため依頼されたことを
何が何でも成功させる
というだけが専門家の役割だとは
思っていません
家の例でいえば、
・こちらの素材のほうが耐震には強いですよ
・こちらの色のほうがバランスがいいですよ
・イニシャルコストは若干高くなりますが
メンテナンスコストはこちらのほうがお得ですよ
など、
別の良い方法を提案するやり方もありますよね
状況によっては
・リスクに気づいてもらう
・別の資金調達方法を模索する
・時間軸を遅らせる
というのも大切だと思っています
こういった点を意識していけば
創業融資は間違いなく
強力な武器になります
明日は資金調達の全体像
について書きます
本日もお忙しい中お読みいただき、
ありがとうございました
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄