2017年8月14日
カテゴリー:
銀行からの融資に対する2つの考え方
365日ブログ
14日目
昨日、顧問先の方から
銀行の融資の
相談を受けました
融資に対する考え方は
大きく分けると
無借金経営派と
積極的利用派に分かれます
1. 無借金経営派
無借金経営派の方は、
銀行からの借入は極力避けて
自社のキャッシュフロー
だけでビジネスを回したいと
考える方です
銀行からの融資を受けると、
決算書では『借入金』
と表示されます
借りた元金に加えて、
1%から2%程度の利息が発生します
その他にも
信用保証協会を利用すれば
保証料も別途発生します
つまり借りた元金以上のコストが
発生するのでこのコストを
『もったいない』と考えている方も
いらっしゃると思います
リスクは極力抑えたい方です
2. 積極的利用派
積極的利用派の方は、
事業を加速させたい方です
まとまった資金を銀行から調達することで、
・運転資金に充てる
→入金や支払のズレなどをカバーする
・一時的な資金の目減りを抑える
・設備資金に充てる
→手持ちのキャッシュだけではできない
新規事業や大きな設備投資を前倒しで実行する
など、
銀行からの借入金を
上手く利用しています
当然銀行からの借りたお金は
利息を上乗せをして返さないといけないので、
その分リスクも増えます
リスクが増える以上は財務的なモニタリングは
無借金経営の方より慎重に行うべきです
3. 借りる・借りないの前に
お客様からの相談も非常に多いところです
『借りたほうがいいんですか?』
『借りないほうがいいんですか?』
と相談を受けます
これはどちらも正解です
大切なのは経営者の理念とスタンスです
本屋に行けば『無借金経営』
を推奨する本もあれば、
『借りれるだけ借りろ!』
と推奨している本もあります
上記のように、
どちらもメリット・デメリットがあります
そのため、
『銀行からお金を借りるのか、
借りないのか』
という各論に入る前に、
①1年後3年後10年後のビジョンが何なのか
②ビジョンから逆算した1年間の事業計画を落とし込んでいるか
③その事業計画は自力のキャッシュだけで達成できるのか、
銀行からの借入金を検討するのか
といった全体像を考えましょう
各論から入ってはいけません
4. 借入の上限金額
銀行はあくまでビジネスパートナーであり、
お互いWin-Winの関係であるべきです。
『このくらい借りてくれませんか?』
と言われても不要なものは
キッパリ断りましょう
『借りるべき金額』と
『借入金の上限金額』は
まったく別モノです
上記の通り、
リスクも発生します
上手に付き合って、
事業を加速させましょう。
本日もお読みいただき、
ありがとうございました
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄