2025年9月20日
カテゴリー:
自動車購入のベストタイミングは? 期首に買うか、期末に買うか

365日ブログ
2,973日目
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です
業務用の自動車をいつ購入するのが得なのか──経営者にとって悩ましいテーマのひとつです。
特に「期首で購入すべきか」「期末に購入すべきか」は、税務や資金繰りに直結する重要な判断ポイントとなります。
自社に合った自動車購入の最適なタイミングを考えていきます。

自動車購入、期首と期末で何が変わる?
会計処理上の違いと節税への影響
・期首購入 → 1年分の減価償却を計上でき、経費計上による節税効果をフルに享受できます。- ・期末購入 → その年度は数ヶ月分しか償却できないため、短期的な節税効果は限定的です。
損益予測の難しさ
期首に購入すると経費計上を多くできる一方で、営業損益に与える影響が大きくなります。
そのため、銀行対策を中心に決算を考えている場合に、利益が低くなる傾向があります。
ケーススタディ:A社の自動車購入判断
税理士のアドバイスと実際の判断
A社は、自動車の買い替えを期末に行うか期首に行うか検討中でした。
耐用年数が終わっているため、期末に買い替えを行うと減価償却はあまり計上されずに、
特別利益が計上されます。また翌年度は、減価償却費が大きく計上されます。
2期比較で見ると、バランスが悪くなるため、期首に購入することで利益を平準化しました。
ケーススタディ:B社の自動車購入判断
税理士のアドバイスと実際の判断
B社は、自動車の買い替えを期末に行うか期首に行うか検討中でした。
今期は消費税の納税金額も多額だったことから、来期購入予定だった自動車を前倒しで購入しました。
減価償却費はあまり計上されませんでしたが、消費税の節税には成功しました。
まとめ
自動車をはじめ、設備投資はタイミングによって損益が大きく変わりますし、
会社の置かれている状況や個別の目的によって変わってきます。
迷ったら、事前に税理士に相談をしましょう。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄