2025年7月19日
カテゴリー:
依頼者の利益の最大化

365日ブログ
2,910日目
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です
先日、
顧問先のお客様の成長戦略の一環として、
M&Aの仲介会社の方とやりとりしていましたが、
譲渡価額の算定にかなり違和感がありました
端的にいえば売り手側に寄りすぎている計算方法でした
ただこれは、構造上そうなってしまう理由があるんですね
そもそも、これは契約内容と立ち位置が変わるためです
大きくわけると3つにわけられます

概念を整理すると、
仲介契約:一つの業者(仲介会社)が売手・買手“両者”から同時に依頼を受け、マッチングと条件調整を中立・公平な立場で進める枠組み。両当事者の利益を不当に一方へ偏らせない義務が強調される。
アドバイザリー(FA)契約:FA(Financial Advisor)は“いずれか一方”のみと契約し、そのクライアントの経済的利益最大化のために助言・交渉支援を行う一方当事者側専属型。
セカンドオピニオン契約:既存の仲介/FAとの専任契約下で進む取引について、独立した第三者専門家(公認会計士・弁護士等)が客観的に条件妥当性やリスク、利益相反懸念を点検し、依頼者の意思決定を補強するための助言契約。
ただ、仲介会社であっても、
一般的にフィーはレーマン方式といって
譲渡価額が高くなればフィーが高くなる構造が一般的です
すなわち、本来であれば中立・公平な立場が求められるものの、
売り手側有利になるような譲渡価額を高く出す場合があります
すべての仲介会社がそうではないと思いますが、
当事者としては取引は慎重に進める必要があります
我々はFA側の立場のため、
極めてシンプルです
依頼者の利益の最大化を最優先します

ただし、これもとにかく買い叩くというわけではありません
大切なことは、
ディールを適切・適法に成立させ、
時代に向けて会社を残し、成長させていくこと
です
売り手側も、買い手側も、
単なるマネーゲームではお互いが不幸になる可能性があります
まずは顧問先の成長・発展が最優先のため、
しっかり助言できるように務めていきます
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄