2022年5月26日
カテゴリー:
決算書を意思決定の材料に使う
365日ブログ
1,760日目
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です
先日、
知り合いから低額で会社を譲り受けた方から
会社の内容についてご相談を受ける機会がありました
低額と言っても、
登記変更の実費相当分くらいで譲り受けたようで
タダ同然といっていいでしょう
譲り受ける方からしても、
ラッキーくらいな感覚だったかもしれません
ところが決算書を見てみると、
前の役員の方からの役員借入金がたんまりと残っていました
役員借入金は会社から見て返済しなければいけないお金
過去の運転資金などを、
個人の資金から補填してきたと思われます
そのことを伝えると、
譲り受けた方は特に何も知らなかったようで、
そのことに驚いていらっしゃいました
このようなことが現実であるのに少し驚きましたね(;^^)
仮に借入金を免除を受けると、
債務免除益が計上され法人税も発生します
もう少し慎重に検討されたほうがよかった事案です
決算書には意思決定の情報が詰まっていますし、
最低限決算書を入手して自分で判断するか
あるいは専門家に意見を聞くなどをしてから
実行すべきだったと思われます
場合によっては譲り受けるより、
新規設立したほうがトータルコストは低くなります
最近はスモールM&Aなど、
会社員の方にでも小規模な会社を買収したり、
を見かけるようになってきましたが、
安易に1人で進めてしまうのも危険です
意思決定のすべての情報が
決算書に詰まっているわけではありませんが、
決算書から役に立つ情報はたくさんあります
今回のケースも場合によっては、
見送るなどしてもよかった事案だったなと思いました
決算書を意思決定の材料に使っていきましょう
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄