2018年10月6日
カテゴリー:
全業種に関係ある消費税の増税と軽減税率の話②~資金繰りと納税預金~
365日ブログ
432日目
短期でキャッシュフローを改善し、
経営者のビジョンと願望実現を支援
財務戦略の専門家
畑中 外茂栄(はたなか ともえ)です
今日の目次は下記です
前回の記事の中から
資金繰りと納税預金について
中心に書きます
1.前回までの記事
2.消費税が8%の時のお金の動き
※数字の正確さよりわかりやすさを重視しています
まずは現行制度です
数値をシンプルにし、
通帳に108円残っていると仮定しましょう
1個100円の商品に消費税8%をかければ108円です
1個税込みで108円の商品が売れ、
108円が通帳に入金されている状態ですね
通帳に残っている108円は
全部使えると錯覚しがちです
ところが、
忘れてはいけないのが納税です
108円のうちの8円は
消費税として納めるし、
100円のうち30%の30円は
法人税等として納めます
108円のうち38円は、
入金された瞬間に国のものなんです
自由に使えるお金は納税したあとに残る70円ですね
3.消費税が10%の時のお金の動き
次に平成31年10月1日に
消費税の増税が施行されたとしましょう
数値をシンプルにし、
通帳に110円残っていると仮定します
1個100円の商品に消費税10%をかければ110円です
1個税込みで110円の商品が売れ
110円が通帳に入金されている状態ですね
上の状態と比較し、
通帳残高は2円増えている状態です
ところが、
110円のうちの10円は
消費税として納めるし、
100円のうち30%の30円は
法人税等として納めます
実は消費税が10%になっても、
自由に使えるお金は70円のままなんですね
4.消費税は大きな錯覚を生む
上記の2と3で見たように、
実は消費税が10%でも8% でも
会社から見た場合に自由に使えるお金は変わりません
でも納税は前は通帳残高は増えている
ここがポイントです
上記のような数値をシンブルにした場合は
それほど変わらない気がしますが、
やはり取引金額が増えていけば
取引金額に応じて消費税も増えていきます
この消費税が通帳上のお金を
大きく錯覚させる可能性があります
運転資金等で使ってしまうと
納税するための資金が不足してしまう可能性があります
5.納税預金は必須!
同じ通帳で管理してしまうと、
自由に使えるお金と思ってしまいます
そのため、
自由に使えないお金=納税預金として
管理していくことが望ましいやり方です
たかが2%、されど2%
もし現状で1つの口座で
入金、経費、借入の支払、納税の支払など
やっている場合にはこの準備期間の間に
納税預金を作って準備を進めていきましょう
次回へ続く
本日もお忙しい中お読みいただき、
どうもありがとうございました
短期でキャッシュフローを改善し、
経営者のビジョンと願望実現を支援
財務戦略の専門家
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄