2026年2月7日

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消費税


消費税「非課税」と「免税」の違い


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄です。 



衆院解散総選挙で消費税率の引き下げが争点となり、党首討論でも「税率をゼロにするなら非課税か、免税か」という論点が出ました。



経営者や経理担当者は、どちらであっても「値札や請求書が変わる」だけでなく、仕入税額控除課税売上割合への影響が異なる点を押さえておくべきです。





非課税と免税の定義



消費税は原則として、国内の取引に広く課されます。一方で次の区分があります。



  • 非課税:取引そのものを、はじめから課税対象にしないもの。
    例:土地の譲渡、有価証券の譲渡、社会保険医療など。
    「消費に負担を求める性質にそぐわない」または「社会政策的配慮」により対象外とされています。


  • 免税(輸出免税など):取引としては「課税資産の譲渡等」に当たるものの、一定の要件を満たす場合に売上に係る消費税が免除(実務上はゼロ税率的)されるもの。
    例:輸出取引、国際輸送、一定の国外向け役務提供など。



仕入税額控除の扱いが違う



実務上いちばん重要なのは、その取引に対応する課税仕入れについて、仕入税額控除ができるかです。

  • 非課税取引:課税の“積み上がり”が生じない設計なので、原則として、その取引のための仕入れに係る消費税は控除対象になりません(控除できない/または按分で制限される)。


  • 免税取引:税が免除されるだけで、取引区分としては「課税資産の譲渡等」です。したがって、関連する課税仕入れについて仕入税額控除を受けられます



課税売上割合への影響



さらに、基準期間等の課税売上高や課税売上割合にも差が出ます。



  • 免税取引の売上高:課税売上として扱われるため、分母・分子の両方に算入されます。
  • 非課税取引の売上高:課税売上ではないため、分母のみに算入されます。



仮に飲食料品が「非課税」となった場合、食料品の売上が多い事業者ほど課税売上割合が下がり、共通仕入れの仕入税額控除の按分(控除額の減少)などに影響が出る可能性があります。



最終的にどのような取り扱いになるか明らかになっていませんが、非課税と免税の違いを整理しておくと、制度変更が起きたときに社内対応(請求書・会計処理・控除計算の見直し)を行うことができます。


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄

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