2026年2月8日

カテゴリー:

経営判断の基準を作る考え方


年商1億の壁:組織化で失敗しない財務設計


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄です。 



年商1億円は、多くの中小企業にとって「壁」と言われます。



売上は伸びているのに資金繰りが苦しくなったり、採用や設備投資で固定費が膨らみ、利益が残らなくなるケースは少なくありません。



組織化の段階で財務設計を誤ると、成長の足取りが止まるどころか、経営そのものが傾くこともあります。



年商1億で起きがちな「経費の壁」



売上が増えると、それに見合う人材・設備・在庫が必要になります。



社員を増やせば人件費が固定費化し、受注増に対応するために仕入れや在庫にも資金が回ります。



問題は、売上の伸びと経費の伸びが同じペースで進まないことです。



階段で上がっていくイメージではなく、エレベーターのように急上昇することもあります。



結果、資金繰りに影響を与えます。



組織化前に整える3つの数字



失敗を防ぐには、次の3点を押さえた財務設計が有効です。



  1. 1.損益分岐点売上高
    固定費が増える前提で、「どこまで売れば黒字になるか」をシミュレーションします。

  2. 2.1人あたり付加価値
    付加価値(例:粗利)÷従業員数で、人を雇う余裕があるかを確認します。

  3. 3.運転資金の増加幅
    売上成長に伴う売掛金・在庫・買掛金の増減を、月次試算表で追う習慣をつけます。


この3つが見えていれば、「もう1人雇えるか」「設備投資のタイミングはいつか」を数字で判断できます。



成長のテンポと財務のテンポを合わせる



組織化は、経営者の意思だけでは完結しません。



売上・利益・キャッシュの3つが噛み合って、初めて持続可能な成長になります。



年商1億の壁を越える前に、固定費増加後の損益構造と、それに見合う運転資金をシミュレーションしておくことをおすすめします。


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄

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