2026年1月8日
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事業承継における「財産承継」と「経営承継」2つの側面
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公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です。
事業承継は、単なる相続税の節税問題ではありません。
企業の存続そのものを左右する、極めて重要な経営課題です。
この複雑な課題を解きほぐすためには、事業承継を大きく「財産承継」と「経営承継」という2つの側面から捉える必要があります。

1. 財産承継とは(資産・税務の承継)
財産承継とは、自社株や事業用資産といった「財産(ハード面)」を後継者に引き継ぐプロセスです。
ここには贈与税や相続税といった課税問題が直接的に関わります。
主な論点と対策は以下の通りです。
・株価対策: いかに株価を引き下げ、税負担を減らすか- ・移転タイミング: 最適な時期に資産を移すか
- ・技術的対策: 役員退職金の支給による損金計上、生前贈与・相続の選択など
2. 経営承継とは(人・権限の承継)
一方、経営承継とは、社長の役職や経営権、リーダーシップといった目に見えない「経営(ソフト面)」そのものを後継者に引き継ぐプロセスです。
ここで多くの中小企業経営者が直面するのが、「社長を辞められない」という深刻な現実です。
退職時期を明確に定められないまま、なんとなく経営を続けてしまう状況は、後継者の育成を遅らせるだけでなく、企業の変革や新陳代謝を阻む大きな要因となります。
両面の整合性が成功のカギ
この「経営承継」という人間的な問題を解決できなければ、役員退職金を用いた株価対策のような技術的な税務戦略は、単なる「絵に描いた餅」に過ぎません。
事業承継を真の成功に導くためには、どちらか一方ではなく、財産承継と経営承継の両面を同時に、かつ整合性を取りながら進めることが不可欠なのです。
事業承継を節税対策と捉えるのではなく、さらなる成長のイベントと捉えて課題を整理していきましょう。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄





