2025年10月8日
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中小企業庁「事業承継診断シート」

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公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です。
中小企業には事業承継に活用できるツール類が豊富にあります。
その中の1つに、
「事業承継診断シート」というシートがあります。
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「うちはまだ先の話だよ」
そう考える経営者の方は少なくありません。
しかし実際には、事業承継の準備には5年から10年かかるケースが多く、
気づいたときには後継者の育成や株式の整理が間に合わない、という例が少なくありません。
そこで役立つのが「事業承継診断」です。
現状を客観的に見える化し、「今、何をすべきか」を明確にするツールです。
1. 診断の目的は「現状の見える化」
事業承継診断は、単なるアンケートではありません。
・後継者候補の有無
・経営権・所有権の分離状況
・金融機関や専門家との関係性
・M&Aも含めた引継ぎの選択肢
などを総合的に確認し、経営者が「今どの段階にいるのか」を把握するためのものです。
多くの経営者は「まだ元気だから大丈夫」と思いがちですが、
診断を行うことで、株式の評価や借入保証の整理など、今から着手すべき課題が明確になります。
2. 早期診断が“安心”をつくる
「まだ先だと思っていたのに、急に体調を崩して…」
「後継者はいるけど、具体的な話をしていない」
こうしたケースで会社が混乱する例を、実務でも数多く見てきました。
事業承継診断は、そうした“もしも”を防ぐための第一歩です。
5年後、10年後に「やっておいてよかった」と思えるよう、
今こそ未来の点検をしておくことが、経営者の責任でもあります。
事業承継診断は、会社を守り、従業員や家族の安心を守る「経営の再確認」です。
診断結果を踏まえ、
・自社でできること- ・専門家に任せること
- ・支援機関に相談すべきこと
1つずつ課題を整理していけば、
事業承継の準備は確実に進みます。
大前提は会社の存続です。
早期の検討をしていきましょう。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄