2026年1月26日
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銀行が評価する試算表:PLよりBSが重要な理由
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公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です。
多くの経営者は、試算表を見る際に損益計算書(PL)の「利益」に注目しがちです。
しかし、経営においても銀行対策でもより重要なのは貸借対照表(BS)です。

銀行は「返済能力」を見ている
銀行が融資を判断する際、最大の関心事は「融資した資金を回収できるか」、すなわち返済能力です。
PLの利益はあくまで過去の実績を示すものですが、BSは「現在、会社にどれだけの資産と負債があるのか」を表します。
たとえ利益が出ていても、手元資金が不足し、借入金が膨らんでいれば、銀行は返済能力に不安を感じます。
BSで見る3つの重要ポイント
銀行がBSで特に注目するポイントは、主に次の3点です。
① 運転資金の状況
運転資金(売掛金+棚卸資産-買掛金)が増え続けている場合、売上は伸びていても資金繰りが悪化している可能性があります。
② 借入金の水準
借入依存度(借入金 ÷ 総資産)が50%を超えると、財務体質が弱いと判断されやすくなります。
③ 自己資本の充実度
自己資本比率が30%を下回ると、返済原資が乏しいと見なされ、融資評価は厳しくなります。
PLだけでは見えないリスク
PLが黒字であっても、BS上で運転資金が過度に増加していれば、将来的な資金繰り悪化のリスクがあります。
また、利益が出ているにもかかわらず借入金が増え続けている場合、その利益はキャッシュに転化していない可能性があります。
銀行はこのような「利益の質」を、PLではなくBSから読み取っています。
月次BSの整備が融資への第一歩
銀行に評価される試算表を作成するためには、月次で正確なBSを作ることが欠かせません。
PLだけを見るのではなく、BSの推移を継続的に確認し、運転資金や借入金の動きを把握しましょう。
BSが整備されている会社は、銀行から
「財務管理ができている会社」
と評価され、融資審査もスムーズに進みやすくなります。
月次決算、決算を通じてBSの整理をしていきましょう。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄





