2020年3月29日
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運転資金の融資の目安のモノサシは「月商」より「固定費」がわかりやすい
365日ブログ
972日目
短期でキャッシュフローを改善し、
経営者のビジョンと願望実現を支援
財務戦略の専門家
畑中 外茂栄(はたなか ともえ)です
先日コロナ関係で
融資を検討されているクライアントの方が、
銀行担当者の方とこんな話をされていました
「今回の借入の金額は月商の〇ヵ月分」
内容としては運転資金でいくら借りるかという
モノサシで月商という基準を使っているということです
月商とは月の売上のことです
例えば月商が1000万の場合であれば、
1000万×3ヵ月分で3000万の融資を
受けるということになってきます
なんだか、
わかりやすいような・・・
わかりにくいような・・・
そんな気がしませんか?
このときには月商というモノサシは使わないほうが良い、
ということをお伝えさせていただきました
例えば、業種
同じ月商1000万の会社でも、
業種が異なれば利益率はかわってきます
利益率が変われば営業利益や税引後利益も当然変わってきます
またキャッシュフローも動きも当然変わってきます
例えば、
100%現金回収の飲食店があったとしましょう
そうするとこの飲食店はいわゆる売掛金は無いため、
キャッシュフローは良い会社になります
一方で、
例えば建設業なのでは入金が翌々月になる場合があります
そうすると売掛金の分だけ資金は足りなくなるので、
上記の飲食店と比較すればキャッシュフローは良くありません
このよう月商だけでなく、
そこから先の動きも一緒に見ていく必要があります
モノサシはいくつかありますが、
その中でもわかりやすいモノサシは
固定費×〇ヵ月分
です
売上が0でも発生する固定費の何ヵ月分の資金を確保できているか
どちらかというと数字が苦手な経営者の方には
こちらのほうが直感的にわかりやすい指標となると思います
またこれらの話はあくまで運転資金の話ですが、
資金使途が設備投資の場合にはもっと深く試算をするべきです
今はコロナ関係で銀行の営業も積極的に来ている時期ですが、
成り行きではなくモノサシを使って判断をしていきましょう
短期でキャッシュフローを改善し、
経営者のビジョンと願望実現を支援
財務戦略の専門家
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄