2025年12月11日

カテゴリー:

経営判断の基準を作る考え方


会計・財務の甘さが会社の成長を損ねる?黒字倒産を防ぐための処方箋


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄です。 



「売上は順調なのに、なぜか手元にお金がない」

「決算書を見ても、次の打ち手が見えてこない」



もしそう感じるなら、会社の会計・財務管理が「甘い」可能性があります。



多くの成長企業が売上拡大に走るあまり、財務基盤の整備を後回しにし、思わぬ落とし穴にはまっています。

本記事では、会計の甘さが招くリスクと、強い財務体質を作るためのポイントを解説します。



会計の「甘さ」が招く3つの致命的リスク



ここで言う「甘い」状態とは、単に帳簿が雑ということではありません。



「リアルタイムで数字が見えていない」状態を指します。



これが続くと、以下のリスクに直面します。



  1. 1.資金ショートによる成長停止 売掛金の回収遅延や過剰在庫に気づけず、利益が出ているのに資金が尽きる「黒字倒産」の危機を招きます。
  2. 2.誤った投資判断 「どの事業が本当に儲かっているか」が曖昧なため、不採算事業に投資し続けたり、逆に勝負どころで投資を躊躇したりします。
  3. 3.信用力の低下 金融機関や取引先に対し、自社の状況を数字で説明できないため、資金調達や取引拡大のチャンスを逃します。



成長を加速させる財務管理・3つの鉄則



成長スピードを止めないために、以下の3ステップに取り組みましょう。



1. 月次決算の早期化(リアルタイム把握)



翌月10日までには月次決算を締め、B/S(貸借対照表)とキャッシュフローを含めた「現在の姿」を把握しましょう。



2. 「儲け」の解像度を上げる



会社全体でなく、部門別・商品別・顧客別の利益率を可視化しましょう。



感覚ではなくデータに基づいて「撤退」や「集中」を判断することが、高収益体質への近道です。



3. 「未来」の資金繰りを管理する



過去の集計だけでなく、向こう1年間の資金繰り表と予算計画を作成します。



「いつ・いくら現金が必要か」を先読みすることで、リスクを回避しつつ攻めの経営が可能になります。





まとめ:財務の厳しさが経営を自由にする



「会計は税理士任せ」という意識から脱却しましょう。



数字というファクトに基づいて経営判断を行うことで、迷いがなくなり、外部からの信頼も飛躍的に高まります。



まずは「月次決算の徹底」から、強い成長基盤作りを始めてみてください。


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄

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