2025年11月29日

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経営判断の基準を作る考え方


「税金を減らす」より「会社を強くする」ための投資判断軸


公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄です。 



中小企業の経営相談を受けていると、


「税金を減らしたい」

「節税策はありませんか?」


という声を非常に多く耳にします。



もちろん、適切な節税は企業経営の重要な手段です。


しかし “税金を減らすこと”を目的にしてしまうと、かえって会社が弱くなる ケースも少なくありません。







■ 1. 節税は目的ではなく、あくまで手段



節税を考える背景には、「税金を払うのがもったいない」という心理があります。



しかし、節税を最優先にすると次のような問題が起きがちです。



  • 不必要な設備投資を行って資金繰りが悪化
  • ・利益を調整しすぎて、金融機関からの評価が下がる
  • ・手元資金が不足し、チャンスに投資できない



節税とは本来、“必要な投資をした結果として、税負担が適正化される”という形が理想です。




■ 2. 「会社を強くする投資」かどうかの判断軸



節税目的ではなく、経営を強くするための投資かどうかは、以下の4つの視点で判断できます。



①生産性が上がるか



  • ・業務効率化
  • ・人件費の削減
  • ・作業時間の短縮→ 利益に直結する効果かを確認します。

②収益が増える可能性があるか



  • ・新規設備導入による売上拡大
  • ・Webマーケティング強化
  • ・営業基盤の拡大→ 収益性向上のストーリーが描けるかが重要です。



③人材の定着・採用に効くか



人材不足が深刻化する現在、

  • ・職場環境改善
  • ・教育制度の整備
  • ・福利厚生

    などへの投資は、長期的に企業力を高めます。



④金融機関評価が高まるか



金融機関は「未来に向けた投資」「計画的な財務戦略」を高く評価します。
融資姿勢が良くなり、資金調達力が上がる=会社が強くなる。




■ 3. 節税優先の投資が危険な理由



税金を減らすための無理な設備投資や経費増加は、ほぼ確実に財務体力を削ります。



  • ・減価償却費が将来の利益を圧迫
  • ・キャッシュアウトが増えて資金繰りが悪化
  • ・「利益が低く見える」ことで金融機関の評価が落ちる



特に、設備投資を勧められて“節税になる”だけで決めてしまうのは最も危険です。




■ 4. 長期視点の経営者が実践している「良い投資」



成功している経営者の多くは、次のような投資を優先しています。



● デジタル化・DX

クラウド会計、労務管理システム、受発注の自動化などは生産性向上に直結します。



● 人材育成

研修、評価制度、採用ブランディングへの投資は、中長期的な企業力につながります。



● ブランド力・マーケティング

ホームページ改善、SEO施策、広告投資は売上アップに大きく貢献します。



● 資金調達力の強化

金融機関との関係構築や財務基盤の整備は、成長スピードを引き上げます。




■ 5.まとめ


重要なのは、



投資 → 事業が強くなる → 結果的に節税になる


という流れを作ることです。



税金はあくまで「結果」であり、減らすことが目的ではありません。



会社を強くしながら、適切な税務戦略を組み合わせることが経営の王道です。



公認会計士・税理士 

畑中 外茂栄

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