2017年10月13日
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内部留保をわかりやすく解説②~利益の形は何になっているか?~
365日ブログ
74日目
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です
昨日から内部留保について書いています
内部留保の考え方については注意点があります
昨日の例で出した、
1本売値200円ペットボトルの水
この売上の1割の20円が未回収、
売掛金だとします
モノが売れてから代金が
1~2ヶ月後に入ってくるイメージです
※正確さより、わかりやすさを重視しています
決算書の中で損益計算書を見ると下のようになります
※損益計算書は会社がいくら儲かったか
いくら損をしているかを表しています
昨日の現金で売れた場合とまったく一緒です
現金で回収できても、
現金で回収できてなくても、
儲けは一緒なんです
ここで注意点です
決算書の中の貸借対照表は下記になります
※貸借対照表は会社の現金がいくらあるか、
借金がいくらあるかなどを表す書類です
右下の内部留保と言われている部分も
昨日と一緒の結果です
左側の資産は一部が代金未回収の売掛金として残っています
売掛金が無事回収できれば、
昨日と同じこの形になるわけですね↓
つまり、
内部留保は必ずしも現金として回収できている状態ではない
ということです
利益が出ていても、
その利益がいろんな形に変わっていくのです
例えば、
稼いだ利益が現金になり、
設備投資に回っている可能性もあります
そして稼いだ利益が現金になり、
銀行への返済にも回ります
経営も
毎年毎年増収増益の
右肩上がりばかりではありません
万が一のときの備えもこの利益から蓄えておく必要があります
そのため、
内部留保は現金が潤沢という思い込みは
非常に危険なわけですね
利益が出ていても手元の現金が無いというのは
代金の回収が滞っている状態です
こういった状況が続いていくと、
いわゆる黒字倒産に近づいていきます
内部留保についてイメージを持っていただければ幸いです
本日もお忙しい中お読みいただき、
ありがとうございました
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄