2020年6月27日

カテゴリー:

決算・決算書・決算業務


PL(損益計算書)ではなくBS(貸借対照表)を良くするメリットとは?

365日ブログ

1062日目 


短期でキャッシュフローを改善し、

経営者のビジョンと願望実現を支援


財務戦略の専門家

畑中 外茂栄(はたなか ともえ)です



今日は顧問先の方から質問を受けました



「知り合いの経営者から聞いたんだけど、

コロナ関係の融資で個人保証をつけないことは可能?」



会社名義で融資を受けたとしても、

仮に会社が資金ショートをして返済ができなくなったとき・・・



個人保証をつけていれば、

会社の財産だけでなく

個人の財産からも返済義務を負います



できれば個人保証はつけたなくないですよね



実は個人保証をつけなくて良い場合もあるんです



ただし、

つけなくて良い場合もあるけど

実質的に厳しいといったイメージです


上記は経済産業省のパンフレットですが、

オレンジの枠に保証人が不要になる要件が書いてあります



①法人・個人分離

②資産超過



①の法人・個人分離というのは、

決算書上で法人と個人のサイフがちゃんと分けられていることです



例えば経営者や役員などの貸付金や仮払金といった

不透明な科目が計上されていてはいけないんです



次に資産超過というのは、

負債の金額より資産の金額が多いこと



つまり純資産がプラスということ



逆にいえば債務超過ではいけないということですね



ちなみに、

①と②の共通点があるということにお気づきでしょうか?



実は①と②はどちらもBS(貸借対照表の)の話をしています



決算書の重要な書類の中には、

PL(損益計算書)とBS(貸借対照表)があります

PLはフローの状態を表します



いくら会社が儲かっているのか、

損をしているかといった情報ですね



BSはストックの情報を表します



いくら現預金や固定資産(機械や車など)があって、

借金がいくらあるかといった情報です



上の①と②は実はどちらもBSの話なんです



個人保証を外せば、

個人の財産を守ることができます



そのためにはBSを良くする必要があります



ではBSを良くするためにはどうすればよいのか?



それは納税後の税引後利益を増やすことです



こちらはPLの一番最後の部分です



納税後の税引後を高めることで、

純資産を厚くすることができます



ところが、

世間一般的な節税は、

利益を減らして税金を減らす方法です



赤字にすることで税金が減る、

といった書籍もありますが

たしかにそれは間違いではありません



ですがそのような手法はどんどん

BSが悪化する可能性があります



今回のコロナでも、

BSが良い会社はコロナ関係の融資を使わなくても

もっと金利が安く、個人保証も無しで

プロパーで調達できた会社もあります



銀行との取引をより有利に進めることができる



これはBSを良くするメリットですね



さらに・・・

会社の価値も出るのもBSです



今まではM&Aは大きな会社が行う

イメージだったかもしれませんが、

後継者不在の会社が多い日本では

これからは中小企業を中心とした

M&Aがもっと活発になってきます



その時に重要になってくるのも実はBSです



自社のBSがどうなっているか?



気になる方はチェックしてみてくださいね



短期でキャッシュフローを改善し

経営者のビジョンと願望実現を支援


財務戦略の専門家

公認会計士・税理士

畑中 外茂栄



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