2026年2月12日
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経営者が知っておくべき、財務制限条項とは
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公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です。
財務制限条項とは、銀行との融資契約などに盛り込まれる「一定の財務数値や条件を守ること」を求める条項です。
借り手がこの条件を満たせなくなると、期限の利益を喪失し、一括返済を求められたり、金利が引き上げられたりする可能性があります。

どんな約束が入るか
主な例としては、自己資本比率を○%以上に保つ、流動比率を○以上に保つ、債務償還年数を○年以内に収める、当期純利益を赤字にしないといった約束がよく使われます。
ベンチャーデットやプロパー融資では、こうした条項が付くことが多く、成長資金を「希薄化なし」で借りる代わりに、財務面のルールを守る義務が生じます。
また、契約書に記載される数値や水準は、借入時点の業績や返済計画に応じて決まります。
そのため、自社の契約では「何が」「どの水準で」課されているのかを、必ず確認しておく必要があります。
違反を防ぐために
経営者が注意すべきなのは、「知らないうちに違反していた」という事態です。
決算後に数値が確定してから違反が判明すると、銀行との信頼関係が損なわれ、追加担保や条件変更の交渉も難しくなりがちです。
そのため、月次または四半期で該当指標をチェックし、違反しそうな兆候が出た段階で早めに銀行へ相談することが重要です。
必要に応じて、条件の見直しや一時的な猶予を申し入れ、先に手を打っておきます。
返済設計とあわせて、契約書の財務制限条項で「どの数値を、どの水準で守るか」を把握し、日頃から数字で管理しておくことが、安定した資金調達の土台になります。
借入時には「条項の内容」と「自社数値の余裕(バッファ)」の両方を確認しておくと安心です。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄





