2018年12月6日
カテゴリー:
融資審査におけるBS(貸借対照表)のポイント
365日ブログ
493日目
短期でキャッシュフローを改善し、
経営者のビジョンと願望実現を支援
財務戦略の専門家
畑中 外茂栄(はたなか ともえ)です
本日は融資審査における、
銀行からの評価を高くするためのポイントです
本日はBS(貸借対照表)のポイントです
目次
1. BSとは
BSとはBalance Sheetの略称で
日本語で貸借対照表といいます
通常、融資時において銀行は
決算書数期分(直近2期~3期分)の実績から判断します
その際にBSを企業の安全性の評価として判断していきます
BSには企業が保有している
資産や負債、資本金の情報が載っています
2. 現金
評価のポイント
帳簿上の残高と手元の残高が
一致している必要があります
もし帳簿上の残高が1,000万円で
手元の残高が10万円しかない場合には
架空の資産になるため評価が下がります
通帳の入出金を頻繁にしたり、
領収書等とつじつまが合わなくなると
差異が大きくなります
現金管理はしっかりやっていきましょう
3. 売掛金
評価のポイント
実際に回収できる売掛金のみが
計上されている必要があります
音信不通や倒産等により
回収不能になっている売掛金は
貸倒処理をしていきましょう
4. 在庫
評価のポイント
実際に手元にある在庫の評価がポイントになります
在庫は売れたときに経費になるため、
帳簿上の在庫を増やせば見かけの利益は増えます
売上が下がっているのに、
在庫の量が増加し続けている場合など、
決算書上変な動きになります
在庫表を整え、
説明できる体制を整えておきましょう
5. 貸付金
評価のポイント
代表者や関連会社への貸付金は
銀行側は最も嫌がります
いわゆる又貸しの状態です
金融業ではないため、
法人口座での貸し借りは止めましょう
6. 仮払金・立替金
評価のポイント
一時的な支払いや立替処理は問題ありませんが、
長年に渡って計上されている場合には
不良債権としてみなされます
また5のような貸付金を一時的に仮払処理している場合も
見受けられますが、速やかに解消をしていきましょう
7. 減価償却不足
評価のポイント
金額の大きい機械や車を購入した際には
一括で経費にできず数年に渡って経費処理をしていきます
銀行対策用に利益を押し上げるために、
減少償却をしていない会社もありますが、
減価償却は必ずしなければいけません
8. 土地・建物
評価のポイント
かなり昔に購入した土地・建物など、
実際に購入した金額と今の市場価額が
かけ離れている場合があります
今の市場価額で評価されます
9. 税金・社会保険料の滞納
評価のポイント
税金や社会保険料の滞納がある場合は評価が下がります
10. 代表者からの借入金
評価のポイント
代表者からの個人借入金がある場合には、
今すぐ返済性があるわけではないためプラスに評価されます
11. まとめ
銀行側は帳簿上の数字だけでなく、
実態から判断してきます
特に銀行対策として帳簿上
一時的に利益を上げるような操作をした場合に、
複式簿記の構造上イビツな数字になるため
鋭い融資担当者には必ず突っ込まれます
資金調達するためだけに一時的に操作をするのは
印象が悪くなってしまいます
銀行からの評価を上げ、
交渉を有利に進めていくためにも
正確でタイムリーな決算書を作っていきましょう
本日もお忙しい中お読みいただき、
どうもありがとうございました
短期でキャッシュフローを改善し、
経営者のビジョンと願望実現を支援
財務戦略の専門家
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄