2025年12月13日
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クレカ明細だけで経費計上は危険?税務調査での扱い
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公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です。
事業用のクレジットカードで支払った経費を、カード明細書だけで処理していませんか?
実は、これは税務調査で非常に指摘を受けやすいポイントです。

税務上は「原本の証憑」の保管が義務
税務上、経費として認められるには、原本の証憑(しょうひょう)書類を保管することが義務付けられています。
クレジットカードの利用明細は、あくまで「代金が決済されたこと」を証明する書類であり、取引の内容自体を証明する「原本の証憑」ではありません。
原本の証憑とは、領収書やレシート、請求書、納品書など、実際の取引内容を直接証明する書類のことです。
これらの原本があって初めて、「いつ、どこで、何を、いくらで購入したか」を客観的に証明できます。
クレカ明細だけでは不十分な理由
クレジットカード明細には「支払日」「金額」「店舗名」は記載されていますが、「具体的な購入内容(品目)」**までは記載されていません。
例えば、コンビニで5,000円の支出があったとします。
明細書だけでは、それが「事業で使う事務用品」なのか「個人的な買い物」なのか、第三者(税務署)には判断ができないのです。
税務署は原本の証憑がないと、その支出が本当に事業に関連する経費なのかを確認できず、経費として認めない(否認する)可能性があります。
税務調査で求められる書類
税務調査において、原本として求められるのは以下の書類です。
・領収書やレシート:購入した商品の詳細が分かる原本- ・請求書:サービス内容や取引条件が明記された原本
- ・納品書:実際に商品を受け取った証拠となる原本
特にAmazonなどのネット通販の場合、サイト上の「領収書データ」や「購入履歴のスクリーンショット」、「注文確認メール」などが原本として有効な証拠となります。
正しい経費管理の方法
トラブルを避けるために、以下の3点を徹底しましょう。
1.必ず原本の証憑を保管する- 領収書・レシートの原本を保管します(電子データの場合は、電子帳簿保存法に準拠した形式で保存)。
- 2.支出の目的をメモする
- 「誰との打ち合わせか」「何のための購入か」を裏面やデータに記録しておきます。
- 3.クレカ明細は補助資料として活用する
- 明細はあくまで「原本の証憑と照合するための補助資料」として位置づけとして使用しましょう。
クレジットカード明細は補助資料としては有用ですが、原本の証憑ではないため、単体では証拠能力が不足しています。
税務調査で慌てないよう、日頃から適切な書類保管を心がけましょう。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄





