2025年9月2日
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プロパー融資と保証協会付融資のポイント3選

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公認会計士・税理士
畑中 外茂栄です
資金調達に悩む中小企業へ向けて
資金繰りは、多くの中小企業にとって日々の重要課題です。
事業の成長や経営の安定を支えるために「融資」を活用する場面も少なくありません。
融資には、「プロパー融資」と「保証協会付融資」という選択肢があります。
どちらを選ぶべきか悩む経営者も多いのではないでしょうか。
本記事では、それぞれの特徴をわかりやすく解説し、
両者の違いを比較ポイントごとに紹介していきます。
プロパー融資と保証協会付融資の基本
プロパー融資の特徴とメリット
プロパー融資とは、銀行が自らのリスクで貸し付ける融資のことで、
信用保証協会の保証を利用しません。
信用力の高い企業向けで、銀行との関係性を強化できる点がメリットです。
また、融資の自由度も高く、柔軟な条件交渉が可能です。
保証協会付融資とは?
保証協会付融資は、信用保証協会が融資に対して保証を提供することで、
銀行側のリスクを軽減する制度です。
中小企業や創業時、あるいは業績が安定していない企業でも資金調達しやすくなる仕組みです。
比較ポイント①:審査の厳しさと融資スピードの違い
審査の現実
プロパー融資は銀行単体の審査であるため、財務内容や実績を厳しく見られます。
一方で、保証協会付融資は保証協会と銀行の二重審査があるため、
時間はかかるものの、プロパーよりは通りやすい傾向があります。
「通りやすさ」の違い
創業間もない企業や赤字が続いている企業は、まず保証協会付融資を検討する方が現実的です。
プロパー融資は実績が出てからの段階で利用するのが望ましいでしょう。
比較ポイント②:金利・保証料・コスト面の差
実際の金利水準と保証料の内訳
保証協会付融資では、保証料が別途発生します。
一方、プロパー融資では保証料はかかりませんが、金利はやや高めに設定されることもあります。
コストを抑えるための選択基準
コストを重視する場合、融資額や期間によって総コストが異なるため、
専門家と試算して比較することが大切です。
比較ポイント③:上限額
プロパー融資
プロパー融資は取引先の銀行の裁量によって上限額が決まるため、
より大きな金額を調達したい際にはプロパー融資は必須です。
そのため、返済能力を厳しく評価されるため、財務体質の強化が前提です。
保証協会
保証協会付融資は保証協会の保証金額に限度があるため、
一定限度額を超えるとが保証協会付融資は難しくなります。
銀行との関係性の築き方について
プロパー融資を受けるには、日頃から銀行と良好な関係を築くことが不可欠です。
定期的な業績報告や事業計画の共有が信頼を得る鍵となります。
まとめ
プロパー融資と保証協会付融資には、それぞれのメリットと注意点があります。
一般的にはまずは保証協会付融資から始まり、プロパー融資へとステップアップします。
今後の事業展開を踏まえて、資金戦略を構築しましょう。
公認会計士・税理士
畑中 外茂栄